2026年の外壁塗装|塗料もCO2で選ぶ時代?低炭素・バイオマス塗料とは
2026年の外壁塗装|塗料もCO2で選ぶ時代?低炭素・バイオマス塗料とは
外壁塗装の塗料を選ぶとき、これまでは、
「何年くらい持つのか」
「シリコン・フッ素・無機のどれがいいのか」
「汚れにくい塗料はどれか」
といった耐久性や価格が主な比較ポイントでした。
しかし2026年、塗料業界では新しい考え方が出てきています。
それが、塗料を製造・使用するときに発生するCO2まで考えて材料を選ぶという考え方です。
今回は、最近登場している低炭素塗料やバイオマス原料を使った外壁塗料について、一般住宅ではどのように考えればよいのか解説します。
外壁塗料にも「環境負荷」という比較項目が加わり始めている
住宅の省エネというと、
断熱材
窓
太陽光発電
高効率給湯器
などをイメージする方が多いと思います。
一方、建物を造ったり改修したりするときに使用する材料そのものから発生するCO2についても、建築業界では注目されるようになっています。
国土交通省も、建物の建設から使用・解体までを通じたCO2排出量を評価する「建築物LCA」について、2028年度を目途に実施を促す制度の開始を目指しています。国土交通省
外壁塗料も、こうした建築材料の一つです。
2026年にはバイオマス原料を活用した外装塗料も登場
2026年8月、日本ペイントは外装用の水性無機系塗料「グリーンループ BMK」を発売しました。
特徴の一つが、化石資源由来原料の一部について、バイオマス原料を活用するマスバランス方式を採用していることです。
メーカー試算では、特定の従来仕様と比較した場合、下塗りを含む塗装仕様全体でCO2排出量を最大約43%削減するとしています。
また、メーカー基準による期待耐用年数は20年とされています。ただし、実際の耐久性は外壁下地・環境・施工条件などによって変わります。日本ペイント
ここで重要なのは、
「環境配慮型=性能を落とした塗料」ではなく、耐候性と環境負荷低減を両方考える商品が出てきている
という点です。
「バイオマス塗料」とは植物だけで作った塗料ではない
バイオマスという言葉から、
「植物だけでできた自然塗料なの?」
と思うかもしれません。
今回採用されているのは「マスバランス方式」です。
これは、製造工程の中でバイオマス由来原料と化石資源由来原料を使用し、投入されたバイオマス原料の量に応じて製品へ環境価値を割り当てる考え方です。日本ペイント
そのため、
塗料缶の中身すべてが植物由来
という意味ではありません。
新しい材料ほど、名称だけではなく「どのような仕組みで環境負荷を減らしているのか」を確認することが大切です。
CO2が少ない塗料=夏に涼しくなる塗料ではない
ここも混同しやすいポイントです。
低炭素塗料の「CO2削減」と、
遮熱塗料の「屋根・外壁表面の温度上昇を抑える」
という性能は別の話です。
低炭素塗料は、主に原材料・製造・塗装仕様などに伴う環境負荷を抑えるという考え方です。
それを使用したからといって、住宅の断熱性能が上がったり、室温が大幅に下がったりするわけではありません。
断熱・遮熱・低炭素は、それぞれ分けて考える必要があります。
CFPという言葉を目にする機会も増える?
これから塗料や建築材料を調べていると、
CFP(カーボンフットプリント)
という言葉を見る機会が増えるかもしれません。
CFPは、製品に関係する温室効果ガス排出量を一定の方法で算定して数値化する考え方です。
国も建築物LCAに向けて、建材・設備についてCFPやEPDなどの排出量データ整備を進める方針を示しています。国土交通省
将来的には、
価格
耐久性
デザイン
だけでなく、
「この材料を使うことでどの程度CO2を減らせるか」
まで比較する建築工事が増えていく可能性があります。
長く持つ塗料も環境負荷を考えるうえでは重要
外壁塗装の環境負荷を考えるとき、原材料だけを見るのも十分ではありません。
例えば10年間で2回塗り替える塗料と、より長期間維持できる塗料では、
材料
運搬
足場
施工
の回数が変わります。
そのため外壁塗装では、1回の工事だけではなく次回塗り替えまで含めて考えることも重要です。
ただし、高耐久塗料を使えば必ず長持ちするわけではありません。
下地処理やひび割れ補修、シーリング、適正な塗布量など、施工品質が伴って初めて塗料の性能を生かせます。
一般住宅ではCO2だけで塗料を選ばない
環境配慮型塗料が登場したからといって、
「CO2が一番少ない塗料にしてください」
と数字だけで決める必要はありません。
実際の外壁塗装では、
現在の外壁材
既存塗膜
下地の傷み
シーリング
期待する耐久年数
仕上がり
予算
などを確認します。
そのうえで環境性能も比較項目の一つとして考えるのが現実的です。
2026年以降の外壁塗装は「何年持つ?」だけではなくなる
これまで外壁塗料は、
「シリコンなら何年」
「無機なら何年」
という耐久性の比較が中心でした。
しかし今後は、
耐久性
施工性
価格
意匠性
環境負荷
まで含めて塗料を選ぶ時代へ少しずつ変わっていく可能性があります。
外壁塗装を検討するときは、塗料の商品名だけではなく、
なぜその塗料を使うのか
まで施工会社から説明を受けることが大切です。

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